理想と現実にはギャップが付きもの

就職や転職後、理想と現実のギャップに悩むケースは多いと言われます。新しい仕事を手にした直後は、気持ちが高まるのは普通のことです。新しい職場、仕事、同僚との繋がりにワクワクするものです。最初の数週間から2~3ヶ月は高まった気分のまま仕事が出来るでしょう。

しかし、時間が経つに従い「想像していたものとは違う」と感じる出来事が積み重なっていきます。
例えば、若い人に人気のあるIT業界。ユーザー側の視点で見ると、常に新しいことにチャレンジし、トレンドを作り上げているように映ります。自分もその一員として働けたらどんなに楽しいだろうかと夢見ながら入社します。
しかし実際に入社して任される仕事は、プログラムのデバッグや単調なテストのような、地味な仕事である可能性もあります。もしかしたら資料のコピーや会議室の予約が最初の仕事として任されるかもしれません。
技術者として一人前になるためには、コーディングやテストは通るべき道なので、ムダな作業ではありません。客観的に考えれば分かる話なのに、実際に自分がその状況に陥ると理解出来ないものなのです。
そのため「いつまで経っても一人前になれないのではないか」はたまた「この会社はトレンドから遅れているのではないか」と嘆くのです。気持ちが落ちた頃「自分は選択を間違えた」と思い込むのは避けたいところです。客観的に自分を見て、ただ心理的に下降状態にいるだけだと認識する方が賢明です。